2010年11月24日水曜日

インシャアッラー

アラビア語でよく使う言葉のひとつに「インシャアッラー」という言葉があります。
「神(アッラー)が望めば」みたいな意味で、ヨルダンでもホントにいろんな時に使われます。

たとえば、
「明日、●時だよね?」「インシャアッラー」
(バスの運転手に)「●●行く?」「インシャアッラー」
(タクシーの運転手に)「次、右に曲がって!」「インシャアッラー」

こんなかんじで何か約束したときとか、「たぶんね」みたいな意味で必ず付け加えます。

いつも行く家の近くのドッキャン(お店)で何日も前から、水の大きいペットボトルが買いたい、、
と言ってお願いしていたら、、、
「ブクラ(明日)!インシャアッラー!」
と言われ続け、、、まだ入ってこない。。

今日も行って聞いてみたら、まだ入っていなくて、
また「ブクラ(明日)!インシャアッラー!」と言われてしまいました、、、

おじさん・・・その言葉何度も聞いたけど、水はいつ入るの!?笑

ブクラ!インシャアッラー!と言うムアファクさん

こんなかんじにちょっと適当でゆるーーい国、ヨルダン。

「インシャアッラー」って何だ!!!ちゃんと確実な返事してよ!と思ったこともあったけど、
今ではいつの間にか「インシャアッラー」を使いこなしている自分がいます。

会話の中で〝音楽を教えている〟と言うと、よく「僕にも教えて!」と言われるけれど、
「インシャアッラー」という言葉で逃げる!

独身の男性をよく紹介されて、「彼と結婚しないか?」と言われるけど、、
「インシャアッラー」! 「神が望めば」!ととりあえず言っておく!

こんなかんじで最近は、上手く逃げています!

ヨルダンに来て5ヶ月。
だんだん染まってきています!

2010年11月20日土曜日

イード休暇明ける!

クルアーム ワ アントン ビヘイル!

イード休暇が終わり、1週間ぶりに今日から学校へ。
いつもは「キーフェック?(元気?)」というあいさつをしますが、今日はいつもとは違う
「クルアーム ワ アントン ビヘイル」というあいさつがあちこちで交わされました。

〝新年おめでとう〟という意味に近いかな、、

イードは日本でいうお正月休みのようなもので、親戚が集まったり、新しい洋服を着飾って
出かけたりします。イード中はお店が閉まってしまうため、イード前に洋服を買いに行きます。

イード休暇明けの今日、多くの子どもたちが新しい洋服を着てきていました。

アウワル(1年生)の子どもたち
学校のすぐそばの事務所でよく会うおじいさん(イスマーイーさん)も今日は新しい洋服を
着ていました。頭に巻くのも新しい!

ここアラブの国では男性も長いドレスのような服を着ている人がちらほらいます。



学校では今日からイムティハーン(テスト)週間に入りました。
ここの子たち、テストとなると、教科書やノートでみんなこうやって隠します、、。


先生はテストの点数をつけるために、名簿に子どもたちの名前を書くのに必死、、、


子どもの数が多くて、しかもこの国は名前のフルネームがものすごく長い!
自分の名前、お父さんの名前、おじいちゃんの名前、そして名字、と4つもあります。
ガーズィ・ムハンマド・エカリーム・ブカーリ みたいなかんじです。

テスト週間が終わったら、日本のスズキ楽器の視察があり、
(ヨルダンの音楽隊員が活動している学校に来ることに!)
そして2月に行われる音楽コンサートの準備に取り掛かります。
楽器がほぼないので、カウンターパートMaiとわたしの持っている楽器で、
なんとかしないとなあーと考え中!
カウンターパートにもわたしのアイディアがほしいと言われ、
やっとわたしの出番がきたかんじ、、、
楽器の種類や数によって、打楽器などのパートは作曲しようと思います♪

2010年11月19日金曜日

デザートキャッスルツアー

イード休暇最後の日、ヨルダン東部のアズラックへ!
首都アンマンからは車で2時間くらいのところ。
アズラックへはバスなどが通っていないので、JOSVSV隊員何人かで車をチャーターし、
お城めぐりへ!
イラクへつづく砂漠の道をひたすらまっすぐ進んでいきます!

まず最初に行ったのは、「ハラナ城」
砂漠の中にぽつんと建っています!


砂漠のお城の中で、1番保存状態がよいと言われているハラナ城。
ローマ時代かギリシャ時代の遺跡の上に建てられたものらしい。

ここにも細長い穴がたくさん!
中からは外がよく見えて、外からは中が見えにくい、、
身を守るためにこんな作りになっています。

お城の内部 サロンのまわりに部屋が続いています。


そしてここのおみやげやさんには、、、なぜかツタンカーメンがいました、、、
ここエジプトじゃないけど?

次に行ったのは「アムラ城」

ここは世界遺産に登録されています。
内部には浴室・サウナのような施設や、深さ25mの井戸も残っています。

入り口から入ってすぐの集会用のホールは、壁と天井に砂漠の動物や、裸婦の入浴姿などのフレスコ画が描かれています。


イスラム教なのに、裸婦の画がたくさん、、、

浴室・サウナのドームには北半球の天体・星座図が残っています。


そして中にはイエス・キリストの画が燃やされて黒くなっているところも。。


日常の姿が鮮明に描かれていて、当時の人の生活がわかるようでした。
外観は本当に小さなお城でここが世界遺産?と思ったけれど、中のフレスコ画が本当に
すごい!!

そして、「ショウマリ動物保護区」へ。
ここにはオリックスやダチョウがいるらしく、楽しみにしていたけれど、、
閉まっていて、入れませんでした・・・

でも、ショウマリ動物保護区の近くでらくだの行列に出会うことができました!


のろのろと道路を横断していくらくだたち。
ここアズラックには、らくだ注意!の道路標識があるくらいらくだが多い!

そして最後に、「アズラック城」へ。


ここはアラビアのロレンスが滞在していたことで有名。

ここにも矢を射るための細長い窓がたくさんあり、
ギリシャ文字の石版も残っています。

他にも小さなモスク、井戸、馬小屋などがあります。


バスがなくてちょっと不便なところにあるけれど、砂漠の中のお城、見どころたくさん!

黄色い家

イード休暇はまだ続き、サルトという街へ。

サルトは首都アンマンからバスで40分くらいのところ。
ヨルダンで最も古い街として知られています。



サルトには他の街には見られない、やまぶき色の古い建物が残っていると聞いて
行ってみたものの、、、
サルトの街に着くと、古い黄色の家が、、、見あたらない!!

小さな町を少し歩いてみたけれど、、見つからない!

たまたま会ったおじさんに聞いてみたら、古い建物が立ち並ぶところまで連れて行って
くれました。
おじさん、ありがとう!

サルトでしか見られない古い黄色い家は、、、
そのままの状態で残っているものもあったけれど、新しくきれいに塗り替えられているものも
あって、ちょっと残念!


でも首都アンマンとはまったく違う、趣深い街並みが続きます。



サルトの古い街並みを歩いて見てまわっていたら、、、
スーク(市場)の先に、日本語が書かれた赤い看板を発見!!



ヨルダンで日本語!!

なんでだろう、、、と思っていたら、知り合いのヨルダン人と偶然会い、その人のお店だと
いうことがわかりました。
JICAの日本語教師隊員より日本語を習った人でわたしも何度か会ったことがある人でした。
お店にサインをしてもいい!と言うのでサインまでしてきました。笑


それから、サルトに行って感じたことは野菜が大きい!
ヒヤール(きゅうり)もクーサ(ズッキーニ)もアンマンに比べてかなり大きい!


そして、この街に来て1番感じたことは、人が穏やかだということ。


首都アンマンでは、知らない人にあいさつをすることはめったにないけれど、この街では
会う人会う人、笑顔であいさつしてくれて、住んでる人が温かいなあーと思いました。

ヒジャーブをした女の人も、こわくない!笑ってくれる! 
シャバーブ(若者の男の人)も嫌らしい目で見てこない!
おじさんたちもハラーム(セクハラとか)じゃない!!
そして写真をもっていると、子どもたちが「写真撮って~!」と寄ってきて人懐っこい!



ヨルダンの中で1番穏やかで住みやすい街かもしれない。

一度でこの街が好きになりました!!
2年のうちでまた何度か行こう、、、

2010年11月17日水曜日

ジブリの世界


羊の屠殺を見たあと、カラク城に行ってきました。

このお城を見た瞬間感じたこと、、、「天空の城 ラピュタ」!
ジブリの世界!!!



カラク城は十字軍の建てた城塞の遺跡。
標高1,000mの丘の上にあります。

カラク城からの眺め

このお城は、ローマ時代の円柱がところどころに使われていて、ヨーロッパとビザンチン、
アラブの建築様式が混じり合っています。

他にもナバタイ人の胸像がはめ込まれていたり、

十字軍の教会跡があったり、

他にも寝室やキッチンとして使われていたところや、
矢を射るために縦長に彫られた部分が何箇所もありました。

ヨルダンに来てから、お城や遺跡を見る機会が本当に増えたけれど、
当時ここに住んでいた人がいると思うと、歴史を感じるし、
800年も900年も前のものが今でも残っているって、すごい、、

2010年11月16日火曜日

犠牲祭

今日、犠牲祭ツアーに参加してきました。
首都アンマンよりバスで約2時間のカラクという街へ。

前日より数人でカラク入りし、カラクのJOCVSV隊員の家にお邪魔することに!
みんなで鍋を食べ(久しぶりの日本のお味噌!)お酒を飲み、SVさん宅にあったギターや
ケーナ、サンポーニャなどの南米の楽器を使い、なぜか音楽会・・・
夜中の3時まで続きました。。笑 

今日はカラクのヨルダン人宅にお邪魔し、羊の屠殺を目の前で見せてもらいました。


犠牲祭はイスラム教徒のお祭りで、羊などの動物を一匹生贄として捧げ、この日を祝います。
一部は貧しい人に振る舞われ、親族や友人にも分け与えるそうです。

今日主役の羊さん・・・
何かを悟ったように、何も抵抗しませんでした、、。


まず、水を飲ませ、、、

首を一気に切り落とし、、

 そしたら血がだらだらだらだら、、、 血の海に、、

その後、羊の皮と身が離れやすいように空気を入れ込み、

羊の皮を剥ぎます。

そして内臓をきれいに取り除き、

小さく切り分けられます。

その後、、、今日の羊は「マンサフ」に。
「マンサフ」は、羊を煮込んだスープでご飯を炊いて、ご飯の上に羊肉を乗せて出されます。


口がぱっくり開いた状態で、羊の頭がドーンと乗せられて出てきました!


ちょっと臭みがあるけれど、おいしい!
今日はスプーンやフォークがあったけど、本当は手で食べます。

 
いつもお祈りをしたり、アッラー(神)だけを信じて生活しているムスリムの人たちを見て、
イスラム教って何かに取り付かれてる変な集団みたい・・・と感じることもたくさんあったけど、
何年も前からある儀式が今でも同じように受け継がれていたり、
貧しい人にも分け与える助け合いの精神は、本当にすばらしいことだと思ったし、
日本に持って帰りたいところだなあーと思いました!

今日お世話になった家の子どもたち*


こんなにかわゆい子どもたちも、いつかこんな日が・・・